ゲームじゃMSは、ゴリアテではなくダビデ In This Game, Microsoft Is More David Than Goliath --Its new Xbox will have to work hard to beat Sony and Nintendo-- [BusinessWeek Nov 19, 2001] ◆記事全文◆ 今日、ここアメリカでは、マイクロソフトの家庭用ゲーム機 Xboxが発売になった。ニューヨークでは、ビル・ゲイツ自らが第一号の購入者に手渡したりと、マイクロソフトにとっては社運をかけた戦いのようだ。 アメリカの多くの新聞には、毎週木曜日は、Technologyのページ(たいていは別刷り)があるので、どの新聞もクリスマス商戦をにらんだゲーム機などの商品の特集でにぎやか。 今週末には任天堂のゲームキューブも発売されることもあって、ソニーのPS2を含めて、比較している記事も見受けられる。San Jose Mercuryの記事 本日の文は、ビジネスウィークの記事の見出し。 「このゲームでは、マイクロソフトはゴリアテとういうよりダビデだ」という内容。 副題は「その(マイクロソフトの)新製品Xboxはソニーと任天堂に勝つためには、大いに頑張らねばならない」と。 David and Goliath は、「ダビデとゴリアテ」。弱小なものと強大なものの例えとしてよく使われる。もともとは旧約聖書に起源をもつ言葉だ。 ユダ出身で羊飼いのダビデは、イスラエル人にしょっちゅうちょっかいを出すペリシテ人の巨人戦士ゴリアテに対し、パチンコで石を額めがけて投げつけ倒すことに成功。剣を持っていなかったので、倒れたゴリアテの剣を抜き取り首を切り止めを刺すという話。苦難をへてダビデは、のちにイスラエル・ユダ王国の王となり、やがてはイエス・キリストへと連なってゆくんですね。 この戦いの場面は旧約聖書(Old Testament)のサムエル記(Book of Samuel)に出てくる。英語の聖書のその部分にリンクを張っておくので興味のある方はお読みください。 The First Book of Samuel: 17 ソフト業界では巨人ゴリアテのマイクロソフトも、ゲーム業界ではソニーや任天堂を前にしては、小さなダビデに過ぎないと言うこと。 この見出しの最初の In This Game の Game は、「戦い」と「ゲーム」の2つの意味を掛けている。 今日紹介したビジネウィークの記事は、マイクロソフトの苦戦を予想するようなトーンだが、果たしてこの "Game"の決着はどうなることやら。 (Nov 15, 2001) |