▼脳科学から見たもっとも能率的な記憶法とは
脳の「海馬」は情報をふるいにかけ、記憶を一時的に保管している。海馬に記憶が保管されている期間は長くても1ヶ月。なので、復習は遅くとも1ヶ月以内にしないと記憶に定着しない。
科学的にもっとも能率的な復習スケジュールは次の3ステップ。
【科学的に能率的な復習スケジュール】
1.1週間後
2.1回目の復習から2週間後(最初の学習から3週間後)
3.2回目の復習から1ヵ月後(最初の学習から1ヶ月と3週間後)
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そして、誰もが経験あるとおり覚える対象に興味を持つことも重要である。
また、覚えたその日に6時間以上眠ることが必要。一睡もせずに詰め込んだ記憶は側頭葉に刻み込まれることなく数日のうちに消えるからだ。
以上は、脳科学者の池谷裕二氏が『記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方』
で述べていることだ。ちなみにこの本は、タイトルは安直なハウツー物のようだが、脳科学から記憶のメカニズムについて話し言葉でまとめられた最新脳科学の手ごろな入門書になっている。
▼電子辞書をうまく使えばメキメキと単語力が
電子辞書には、履歴(ヒストリー)機能がついている。一度調べた単語が一覧として表示できる機能だ。単語の学習にこれを利用しない手はない。紙の辞書ではできない、電子辞書ならの便利な機能だ。
一度調べた単語をちょっとした空き時間に、履歴(ヒストリー)機能を使って見直すのだ。調べた単語はすべて履歴が残るので、電子辞書を日常的に使ってさえいれば、どんなずぼらな人でもそれを見直してゆくだけで、単語が定着してゆく。
それでも覚えられない単語は、電子辞書の単語帳機能を使おう。カシオの多くの機種では、単語を調べると「手書きパネル」に「単語帳登録」の表示が現れ、それをタッチするだけで一発で単語帳に登録できる。セイコー(SII)の機種でも「登録」ボタンで一瞬にして単語帳に記録が可能だ。復習をする際には、上記の科学的に能率的な復習の頻度以上は必ず見直そう。
私は、現在までに10台近く電子辞書を使ってきたが、現在 CASIO
Ex-word (エクスワード) 電子辞書 XD-GW9600
を主に使っている。ランダムハウス英和大辞典や新和英大辞典も収録しており、セイコーの機種と共にいまのところ英語の電子辞書としてはコンテンツの内容で最高峰だ。本体にコンテンツを追加も可能なので、私はスペイン語関係の辞書を3つほど別売のCD-Romから本体に入れている。
セイコー(SII)
電子辞書 SR-G10000 はやや大ぶりだが同様に、研究社の新英和大辞典・新和英大辞典を収録し英語プロフェッショナル向けのコンテンツを収録している。コウビルドの英英辞典シリーズを収録しているのも英語上級学習者には魅力だ。また、「くきリアル液晶パネル」を採用しており、液晶が従来の機種に比べて格段に見やすい。ボディーは黒で美しく統一されており、キーボードのタッチもしっかりしていて、よりPCに近い。
ただ、どちらの機種もサイズがやや大ぶりなのが気になる。電子辞書は、常に携帯することでその威力を発揮するものなので、コンテンツを増やしたからといってボディまで大きくするのはいただけない。英語プロフェッショナル向けの上位機種も、せめてポケットに入るくらいの大きさにしてもらいたいものだ。
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