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【コラム】 英語ひとくち解説
−ちょっと雑学−
ネットの話題や時事問題で英語の勉強を
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アメリカの新聞・雑誌の記事などから題材をとり、生きた英語表現やその周辺事情を語るコラム。
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タリバンにじゅうたん爆撃 |
A New York woman has died of anthrax, the
United States has carpet-bombed a Taliban
front line, the nation remains on a high-level, ill-defined
state of alert, and the economic news is the worst it's
been in more than a decade.
Sorry, but those are headlines. Good news is in limited
supply these days.
[Peter
Jennings, ABC News email Oct 31, 2001]
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ピーター・ジェニングスは、ABCテレビの名物アンカーマンである。
9月11日の同日テロ発生の日などは、事件直後から報道特別番組でコマーシャルもなく10時間以上も冷静に番組を仕切っていた。自分が画面に映らない息のぬけるVTRなど番組中ほとんどない中で、よくもまあぶっつづけで司会を続けられるなあ、と感心したものだ。
ABCがメルマガで、ABC
World News: Tonight with Peter Jenningsの放送前の裏話をFrom the
Desk of Peter Jenningsとして事前に流している。
本日の文は、そのメルマガの冒頭。
carpet-bombは、American
Heritage Dictionaryの第4版によると次のように定義されている。
"To bomb in a systematic and extensive pattern, so as to
devastate a large target area uniformly. "
つまり、「目標地域を破壊するために、体系的かつ広範囲に爆撃する」ということだ。
ill-defined state of alertとは、明確に定義されない(あいまいな)されない警戒状態という意味だが、これは数日前にFBIが再び発表した警戒宣言を指している。
いつ、どんなテロが起きる可能性があるのか、明確にされぬまま、高度の警戒をせよと発表されたからだ。これは困ったものだ。何に気をつければよいのか、市民には皆目見当もつかない。
本日の文の内容は、次のとおり。
ニューヨークの女性は炭疽菌で亡くなり、米国はタリバンの前線をじゅうたん爆撃し、この国は引き続き、高度ではあるがはっきりとしない警戒体制が敷かれ、経済の現況はこの10年以上の間で最悪。
失礼、でもこれがヘッドラインなのだ。この頃、良いニュースは、ごくわずかしかない。
本日10月31日はハロウィーンだ。Trick or treating(お菓子をくれなきゃ、いらずらするぞ)の子供はうちには来なかったなあ。今年は、テロの影響もあって、子供に行かせなかった親も多かったみたいだし。
(Oct 31, 2001) |
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