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【コラム】 英語ひとくち解説
−ちょっと雑学−
ネットの話題や時事問題で英語の勉強を
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アメリカの新聞・雑誌の記事などから題材をとり、生きた英語表現やその周辺事情を語るコラム。
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祝福の発泡ワインは、悲しみの犠牲に |
Champagne,
the effervescent drink of celebration that
represents one-fifth of all French wine exports, is suffering
from what could become a severe slump in the United States.
[International Herald
Tribune Nov 19, 2001]
◆記事全文◆
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シャンパンが売れないそうだ。景気の停滞に加え、お祝いの酒だけに、同時多発テロの影響をもろに受けているらしい。
記事の中で引用されているように、
"They're afraid of being perceived as too 'happy' in a
time of mourning."
「悲しみの時に、あまりに『幸せ』だと思われるのを怖がっている」
ということなのだろう。
シャンパーニュ地方で、規定の製法に則り製造された発砲ワインだけが「シャンパン」と呼ばれる資格がある。フランスのそれ以外の地方で作られたものは、単にスパークリングワインを意味するバン・ムスー(vin
mousseux)と呼ばれる。イタリアではスプマンテ(spumante)、スペインではカバ(cava)、ドイツでは(Sekt)にあたる。
もともとは、ワインに発生した炭酸は嫌われていた。
シャンパーニュ地方は、その寒冷な気候のため、ぶどうの収穫時期が遅く、収穫したぶどうの発酵に十分な時間がとれなかった。そのため、まだ発酵途中のワインが瓶のなかで、翌春の暖かい時期になると再度発酵をはじめ、二酸化炭素を発生させる。当初は、この二酸化炭素を何とか防ごうとしたが、うまくいかない。
そこで17世紀末にシャンパーニュ地方のベネディクト会修道士だったドン・ペリニョン(ピエール・ペリニョン)が、別の種類のぶどうや他のぶどう畑でとれたぶどうをブレンドし、独特の製法を開発したことによってシャンパンが誕生した。
effervescent とは、「発泡性の」という意味。「快活な、いきいきとした」という意味もある。炭酸が入った飲み物を表す「発泡性の」という意味では、carbonatedとかfizzy
、bubblyなども使われる。
口語でもっとも一般的なのは carbonated だろう。
炭酸飲料は、carbonated drink という。これはcarbon「炭素」から来ている。
さて、本日の文の意味。
祝福の発泡飲料であり、フランスが輸出するワインの5分の1を占めるシャンパンは、米国で深刻となるかもしれない不況に苦しんでいる。
◆関連ウェブサイト◆
Champagne France Champagne
Wine Information Bureauのサイト
Into Wine:
Celebrating Champange シャンパンの歴史
Spanish Bublly
スペインの発泡ワイン「カバ」についてのサイト。
(Nov 19, 2001) |
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