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【コラム】 英語ひとくち解説
−ちょっと雑学−
ネットの話題や時事問題で英語の勉強を
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アメリカの新聞・雑誌の記事などから題材をとり、生きた英語表現やその周辺事情を語るコラム。
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マイクロソフトが譲歩したとみなす |
Nine states
said they were signing on after winning what they characterized
as additional concessions. Nine other states
did not, with statements ranging from outright rejection
to mild dissatisfaction.
[San
Jose Mercury Nov. 7, 2001]
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本日の文は、「シリコンバレーの新聞」がうたい文句のサンノゼ・マーキュリーから。
余談だが、カリフォルニア州のSan Joseは、サンフランシスコから南に車で1時間ほど下ったところにある、シリコンバレーの中心とみなされている都市である。San
Joseは、日本語では「サンホゼ」あるいは「サンノゼ」と表記されている。
San Joseとは、もともとスペイン語の聖ヨセフの意味だ。英語で言えば、Saint Josephとなる。コスタリカの首都もSan
Jose(e の上にアクセント記号をつける)だが、これはスペイン語の発音で「サンホセ」と表記される。j は、スペイン語のアルファベットで「ホタ」と言い、英語で言えば
h の音(ハヒフヘホの音)で発音される。だから「サンホセ」。s はスペイン語では、原則として濁らない(「ホゼ」ではない)。
カリフォルニアのSan Joseは、J を h の音で「サンホゼィ」と発音する人もいれば、h の音を全く入れずに「サンノゼィ」と発音する人もいる。だから日本語表記は「サンホゼ」でも「サンノゼ」でも、どちらも原音(ここではスペイン語ではなく英語)に近いので、両者とも問題ないだろう。ただ、新聞の表記の代表例としてよく参照される共同通信社の『記者ハンドブック・用字用語集』には「サンノゼ」になっているので、ここでは「サンノゼ」としておこう。
余談が長くなってしまったが、さて本題。
本日の文は、マイクロソフトを独禁法(antitrust)違反で、司法省とともに訴えていた18州についての話。司法省が先日発表した和解(settlement)の内容を、9つの州は受け入れるが、残りの9州は拒否するとのこと。
concessionは、「譲歩、妥協」の意味。make a concession で「譲歩する」、言い換えると"concede",
"yield"ということ。「政府などから与えられる免許や許可」という意味もある。たとえば鉱山の鉱区など。
本日の文の内容は次の通り。
9州が(マイクロソフトから引きだされた)追加の譲歩を勝ち取ったとみなし、(和解案)に署名することを発表した。残る9州は、全くの拒否から軽い不満まで幅はあるものの、(和解案を)受け入れなかった。
(Nov 7, 2001) |
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